野口里佳(写真家)

被写体との独特の距離感をもった写真で知られ、その眼差しはときに「異邦人の眼」とも評される写真家・野口里佳。これまでベルリンの夜の街、沖縄の海、種子島宇宙センターなどを撮影し、実在する事物や現象が、まるで宇宙の彼方や異なる次元の世界のように感じられる作品を発表してきました。そんな野口が大阪中之島を訪れ、2018年夏から2019年春にかけて、徒歩や自転車、船や小型飛行機などで巡り、様々な角度からの眺めをカメラにおさめました。
“最初に出会いがないと始まりません。出会いというのは心が動くかどうか。そこから作品が立ち上がっていきます。だからまずはとにかく歩いて、心が動くものを探す、それが私のリサーチです”
と語る野口が、夕方のビジネス街や公園、そして島の突端など、中之島を歩いた時間を振り返ります。

<リサーチスケジュール>
2018年
7月30日
16:00−19:00 夕暮れから夜にかけての中之島を徒歩で巡る
7月31日
5:00−8:00 早朝の中之島を徒歩で巡る
10:00−14:30 日中の中之島を自転車で細かな路地まで全て巡る
15:00−17:00 船で中之島を一周
8月1日
10:00−17:00 中之島の文化施設をリサーチ
大阪市中央公会堂、大阪市立科学館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪府立国際会議場、大阪府立中之島図書館、国立国際美術館、堂島リバーフォーラム、中之島香雪美術館、フェスティバルホール、ABCホール、graf
10月30日
16:30−17:30 北浜、ビル・リバーセンターから対岸の中之島を撮影
10月31日
12:00−14:00 大阪大学中之島センター屋上からその下の大阪中之島美術館建設予定地を撮影。フェスティバルタワーウエスト最上階コンラッド大阪のロビー、フェスティバルタワーの最上階スカイロビーから撮影
15:00−17:00 中之島センタービル最上階から中之島の最西端を撮影。大阪市中央卸売市場管理棟の最上階から対岸の中之島を撮影
11月1日
5:30−7:00 日の出の時間帯に、OMMビル屋上から対岸の中之島を撮影
9:30−12:30 小型飛行機に搭乗し、中之島を空から撮影
15:00−17:00 秋の夕暮時の中之島を徒歩で巡り撮影
3月7日
13:30−15:30 土佐堀川から堂島川を巡る清掃船の撮影
3月8日
9:00−14:00 中之島を清掃する人々の撮影
14:00−16:00 大阪大学中之島センター屋上からその下の大阪中之島美術館建設予定地を撮影
3月9日
9:00−14:00 中之島を清掃する人々を撮影
15:00−17:30 中之島西部を歩きながら撮影

© 野口里佳

野口里佳|Noguchi Rika

1971年埼玉県生まれ。1994年に日本大学芸術学部写真学科を卒業、12年間のベルリン滞在を経て、2016年より沖縄を拠点に活動。主な個展に、「飛ぶ夢を見た 野口里佳」(原美術館、2004)、「光は未来に届く」(IZU PHOTO MUSEUM、2011)など。さいたまトリエンナーレ(2016)、第21回シドニー・ビエンナーレ(2018)など、現代美術の国際展にも数多く参加している。『創造の記録』(roshin books、2017)、『夜の星へ』(IZU PHOTO MUSEUM、2016)など作品集も多数刊行。作品は、東京国立近代美術館、国立国際美術館、グッゲンハイム美術館(ニューヨーク)、ポンピドゥセンター(パリ)などに収蔵されている。http://noguchirika.com/

中之島の眺め